絶景で幻の橋とも呼ばれる、北海道の上士幌町にある「タウシュベツ川橋梁」。夏から冬にかけてダムにより沈み、その後毎年崩壊するとも言われるタウシュベツ川橋梁ですが、機会があったのでツアーに参加してきましたのでご紹介いたします。
タウシュベツ川橋梁はどこにある?
北海道の旭川から南東に約130km・帯広から北に約80kmのところに位置する「糠平湖」の湖畔に位置するのが、この「タウシュベツ川橋梁」です。
タウシュベツ川橋梁とは…?
廃線となった旧国鉄士幌線内にあるコンクリート製のアーチ橋で、1939年に帯広~十勝三股間が開通した際に、音更川にかかる橋として建設されました。
1955年に水力発電用のダムとして「糠平ダム」が建設され、橋梁周辺が湖底に沈むことになったため、士幌線は湖を避けるように新線が建設され、その際に「タウシュベツ川橋梁」を含む旧線は線路は撤去されたものの、橋梁自体は湖の中に残され、現在までその姿を留めています。
しかし、人造湖である糠平湖は、季節や発電によって水位が変化するため、橋梁全体が水没するときもあれば、水位が低くなり橋梁全体が見渡せる時期があり、様々な姿を見せることから、「幻の橋」とも呼ばれているようです。
タウシュベツ川橋梁展望台
「ぬかびら温泉郷」にある「ひがし大雪自然ガイドセンター」から国道273号線で北へ8kmほど走ると「タウシュベツ展望台」があります。
今にも熊が出てきそうな雰囲気がたっぷりですが、、、実際に出てくることもあるようです。
実際に出没した際には、このように掲示されるみたいです。
まるでトトロのような世界が広がるここは、かつて新線の「士幌線」の廃線跡。
遊歩道のように整備はされていませんが、廃線跡を歩くこともできるようです。
歩くこと約3分ほどで、「タウシュベツ川橋梁」が姿を現しました。
フルサイズレンズ70mmでこの画角なので、、、対岸に位置する「タウシュベツ川橋梁」が非常に遠いです。
もちろんですが、柵は乗り越えないようにと書かれています。
近くには「タウシュベツ川橋梁」の紹介もあります。
タウシュベツ川橋梁を間近で見るには…?
「タウシュベツ川橋梁」を間近で見学するには、いくつかの方法があります。
- 旅行会社などのツアーに組み込まれているものに参加する
- 地元宿泊施設が実施するツアーに参加する
- NPO法人ひがし大雪自然ガイドセンターの有料ツアーを利用して参加する
- 「道の駅かみしほろ」で林道ゲートの鍵を借りて、自家用車で行く。
基本的にツアーでの参加で、ツアー以外の場合は、事前にWebで「道の駅かみしほろ」で林道のゲート部の鍵を借りて自家用車で行くしかありません。
筆者は今回、NPO法人ひがし大雪自然ガイドセンターの有料ツアーを利用して参加してきました。
ツアー集合場所
〒080-1403
北海道河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷44−3
公民館より少し大きめの建物な「NPOひがし大雪自然ガイドセンター」で受付をし、長靴に履き替えます。
そして、何団かに分かれてガイドの車に乗車していよいよツアーが始まります。
タウシュベツ川橋梁見学ツアースタート
国道273号線を走り、林道のゲートへ進む道中、鹿の群れが。
この日旭川から来ましたが、途中で鹿と車が接触したてだったのか、停止していた車両もありました。飛び出されたりするのはたまったもんじゃないですね。
林道のゲートを抜けると…元々踏切があったと言われる場所です。
どんどんどんどん林道を進んでいくと、「タウシュベツ川橋梁」のすぐ近くに到着。
ここも元々線路だった場所だそうで、直線が続きます。
老朽化により崩落…いつなにが起きてもおかしくないですし、なんなら目の前で崩落する可能性もなきにしもあらず…ですよね…。
先ほどの写真や、こちらの写真の看板でわかるかと思いますが、、、ここにも水が張るらしく、看板や流木でごっちゃになるそうです。
いよいよ「タウシュベツ川橋梁」とご対面
ひろーーーーい湖は「糠平湖」で、水位は全然ありません。
先ほど歩いてきたところからまっすぐ進むようにタウシュベツ川橋梁がかかっていますが、、、見えにくいですよね…。
タウシュベツ川橋梁に近づいて…ようやくわかるかな…?と言った感じですよね。
横から見ることで、ようやくわかる…そしてようやく見ることができた「幻の橋」。
ここからは、時間が設けられフリータイムとなりましたので、様々な角度からの写真をお届けします。
様々な角度から見た「タウシュベツ川橋梁」
眼鏡橋とも呼ばれることもあり、水鏡で撮影してみました。
こちらのツアーでぐるっと一周しましたが、画像をご紹介するよりも、実際に現地で見て頂ける方が絶対に値打ちがあります…が、いつまでこの姿が続くのかもわかりません…。
タウシュベツ川橋梁以外にも糠平湖を
糠平湖を歩いている形になるので、水があるところもありますし、時期によってはタウシュベツ川橋梁が水に浸かっていることも。
ですが、幻想的な景色を見ることもできます。
非常に名残惜しいですが、、、ツアーは次なる場所へと向かいます。
第五音更川橋梁
こちらは車からの見学ですが、「第五音更川橋梁」。
アーチの姿は、「タウシュベツ川橋梁」よりも非常にきれいで国指定の有形文化財に登録されています。
「タウシュベツ川橋梁」はいずれなくなってしまうから有形文化財ではない…なんだか儚いですよね。
幌加駅跡
最後に「幌加駅」跡に立ち寄ってツアーは終了となります。
廃線跡を通り…
進んでいくと、分岐器とレールが残されています。
この分岐器はだいぶくたびれてはいますが、、、いまなおも動かすことはできます。
幌加駅の移り変わりが紹介された看板があるほか、
駅舎跡の遺構も紹介してくださいました。
少し進んでいくと、ホームが見えてきました。
なんとこちらも、国の登録有形文化財に指定されているようです。
ノリホ入れだったのかわかりませんが…ホーム上に残されたものも。
限られた時間ではありますが、思い思いの散策をして、「幌加駅」跡の見学を終了して、ツアー開始場所へと戻ります。
最後にアーチ橋や遊歩道として整備されている箇所を横目にツアーは終了となりました。
いつまで持つかわからない「タウシュベツ川橋梁」
いつ決壊してもおかしくない「タウシュベツ川橋梁」ですが、「幻の橋」とも呼ばれ、かなり人気が高まっているようです。
見れるときに…行けるときに自分の目で確かめて…とっても値打ちのあるツアーとなりました。
みなさんもぜひ、足を運んでみてください。