JR東日本は、増加する東海道線の遠距離通勤に対応し、着席サービスと「湘南ライナー」や「湘南新宿ライナー」などライナー列車による速達性での運用を目的とし、1992年から1993年にデビュー。10両編成×4本の40両が製造され、現在まで「湘南ライナー」と「おはようライナー新宿」に使用されています。
全車2階建てでインパクトも強い215系をご紹介します。
外観
「DDL」:「Double Decker Liner」=2階建てライナーのロゴ。
「ホリデー快速ビューやまなし」で運用時の方向幕。
「湘南ライナー」運用時での方向幕。
車内・普通車:1号車~3号車・6号車~10号車
普通車は、オールボックスシートでシートピッチは1,460mmと広く取られています。
座席はフランスのコンパン社製というところのものが採用されていて、他のボックスシートとは異なる仕様になっています。
足元には荷物を置ける他、頭上にも僅かながら荷棚が設置されています。
スーツケースなどの大きな荷物は厳しそうです。
座席から立ち上がった際に、頭をぶつける可能性もあることから、荷棚部にクッションがつけられています。
ちなみに、平屋席は通常の荷棚が設置されています。
デッキとの仕切りは扉がなく、長時間停車のときや冬季は風が吹き込んできて寒く感じそうです。
一部車両にはデッキ部に公衆電話があったであろう跡が。
ライナーでもレジャーでも使用されていた全盛期は公衆電話の需要があったんでしょうか。
車内・グリーン車:4号車・5号車
「ホリデー快速ビューやまなし」での運用時はグリーン車は指定席、その他ライナー列車での運用時はグリーン車は自由席で運用されています。
座席は、階上・階下・平屋ともモケットも変わらず、落ち着いた色使いです。
普通列車での運用が前提のため、リクライニングは少し浅めですが、センターアームレストがあります。
頭上には、平屋席を除き、スポットライトとスポット空調があります。
お手洗い・洗面所
トイレは洋式トイレですが、、ちょっと時代を感じさせる作りになっています。
洗面所には、温度調節ができるダイヤルもついたものが採用されています。
その他
車内にはLED式案内表示装置が設置されていますが、、常に表示がされているわけではなく、始発駅停車中や、駅到着前、停車中や発車後に動作し、走行中はあまり動作していないようでした。
2021年3月13日のダイヤ改正で定期運用を離脱
東海道線を走る「湘南ライナー」・「おはようライナー新宿」の定期運用があるものの、両列車とも2021年3月12日をもって運行終了。2021年3月15日からは新しくE257系リニューアル車を使用した特急「湘南」がデビュー。
定期運用がなくなり、さらに春の臨時列車でも「ホリデー快速ビューやまなし」の設定がなく今後の動向が気になる215系。最後の活躍を続けているかも知れません。