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JR東海 急行「飯田線秘境駅号」に乗ってのんびり秘境駅をめぐる旅

旅行記

ご覧いただきましてありがとうございます。
JR東海が春と秋に運行をしている飯田線を走る観光列車「飯田線秘境駅号」。2021年春の運転は4月10日・11日・16日〜18日。運転開始の2021年4月10日の旅の模様をご紹介します。

旅の始まりは東京駅から

東海道新幹線は、新横浜からも乗車できる筆者ですが、旅の始まりは東海道新幹線始発駅の東京から。
東京から乗車する方が、早い時間からゆっくりすることも出来るので余裕があれば東京から乗車します。

東京駅と言えば日本橋口改札のホワイトボードがすごいんですが、こちら八重洲口側もわずかながら負けていません。ほんと、絵がうまいのは羨ましいですね。。

ホームにあがるとN700系ラージAが。
ラージAも個人的には当たり外れがあるんですが、このロゴはカッコいいですね。

東京6:57→豊橋9:02 東海道新幹線こだま703号

東京駅から乗車するのはなんと、N700S車両運用固定です。
先週に引き続き楽したいがために、「こだまグリーン早特」で乗車。

急にロゴが変わって高級感もありますよね。

6:57に東京を発車し、各駅に止まって西へ向かいます。

今回もEX予約の「こだまグリーン早得」。大幅に安くなる神のような早得商品で快適に向かいます。

N700Sのグリーン車は、どことなくレトロさも感じさせるようなモケット柄ですが、窓周りは新鮮。

朝から車内で「プシュ」っとやっちゃいました。

豊橋駅に到着。

豊橋までの約2時間5分はなんだかんだであっという間でした。なぜかのぞみで新大阪だと長く感じるんですけどね。。

豊橋駅で降りるときにも写真を。次はいつ新幹線に乗れるんですかね。。。

豊橋駅では「飯田線秘境駅号弁当」が発売されていたので、購入。
ちょっと田舎っぽい料理をイメージされたのでしょうか。

飯田線ホームには、名鉄も乗り入れてきます。
これも乗りたい…そう思っちゃいます^^;

急行「飯田線秘境駅号」に乗車。

乗車日の1か月前に購入。なんとか席を確保しましたが、列車はほぼ満席でした。

電光掲示板には「臨時」の表示でしたがテロップに急行「飯田線秘境駅号」の文字が。
停車駅表示もありましたが、特急では停まらない駅がテロップに流れるのは新鮮ですね。

今回の運行から急行「飯田線秘境駅号」は特急「(ワイドビュー)伊那路」の間合い運用となるため、ヘッドマークがシールから幕に変更となったようです。

「飯田線秘境駅号」に使用されている373系について詳しくは上記よりご覧ください。座席表もあります。

急行「飯田線秘境駅号」が到着するころになると、横断幕やら急行券・指定席券をもった係員が出てきました。

アップでヘッドマーク部も撮影させていただきました。

盛大なお見送りを受けて豊橋駅を発車

乗車して早々、好きなビール「黒ラベル」を用意して一人で乾杯♪

JR東海「豊橋駅」の方々の壮大なお見送りを受けて急行「飯田線秘境駅号」は発車。

さらには、豊橋駅すぐにある「豊橋運輸区」の乗務員の方々もお見送りをしてくださってます。
壮大なお見送りですね。

豊橋から名鉄との供用区間を抜け、飯田線を走ります。

車内では「乗車証明書」と沿線ガイドが入った手提げをいただきました。
この「しゅぽ」の入れ物もかわいいですよね。

乗車証明書は「飯田線秘境駅号2021」の文字が入っており、

中を開けると、昔の絵本のように飛び出てくるような仕掛けになっていて、「中井侍駅」の情景が描かれていました。

お手製な感じがこれまたいい「旅のしおり」。
JR東海が11年目を迎えた「飯田線秘境駅号」に今も力を入れている賜物ですね。

ゴミ箱溢れを考慮してデッキにビニール袋が

飲んだり食べたりすることが多いとわかっているのか、ゴミ箱が満杯にならないようにビニール袋もつけられていました。

最初の停車駅「新城」

「飯田線秘境駅号」の乗降ができる最初の停車駅、「新城」に到着。

「新城」と言えば、東名高速道路や新東名高速道路で名前を聞く程度でしたが、下車します。

外に出ることもできるのが「飯田線秘境駅号」の魅力の一つ。ここ「新城」では特急「伊那路1号」の追い抜き待ちをするため、24分も停車します。

駅前はロータリーがやっていたものの、閑散としています。酒屋さんがあり、営業していれば飲み物調達が出来るかもですね。。。
なお、この先お酒を調達できるのは、約2時間40分後の「平岡駅」までありません

2番線に停車。上りの普通列車と下りの特急「伊那路1号」に挟まれる形となるようです。

こういった並びも臨時列車ならではの光景です。

373系同士が、さらには急行と特急が並ぶ光景を見ることになるなんて、思いもしなかったです。

その光景を収めようとする乗客で賑わってました。

新城駅を発車

新城駅を発車した列車は、宇連川という川に沿って走ります。

奥に見える橋げたは「新東名高速道路」。さらに「浜松いなさJCT」からは飯田線のライバル、「三遠南信道路」も通じています。

このあたりは「鳳来峡」に近いエリアになりごつごつした岩場なども出てきます。
夏には川で泳いでる方が結構いるんだとか。

飯田線・秘境駅の玄関口「柿平駅」に到着

飯田線秘境駅めぐりの玄関口、「柿平駅」に到着。ここでは約5分停車時間があります。
近くにコンビニはないものの、川を挟んだ向かいには国道151号線が通るなど、秘境感はあまりありません。

オレンジ色の上着を着たJR東海のスタッフの方が発車時間などの案内も行ってくれるので、よほどのことがなければ乗り遅れる心配はありません。

大した下車もせず担当車掌とちょっとだけお話をしましたが、、「飯田線秘境駅号」の乗務は初とのこと。いっぱいいっぱいとおっしゃってましたが、声も通って聞きやすかったですよ。

東栄駅に到着

東栄駅では、飯田からの特急「伊那路」の行き違いもあり10分ほど停車。

駅舎が特徴的ですが、カフェを併設しているようです。

壁面に駅名標を強引につけようと…?なのか、ちょっと特徴的。ここでは、地元の方による物販が行われていました。

ここ、東栄駅は構内踏切になっており、ちょっと逆光なものの、乗車している「飯田線秘境駅号」の車両を収めることが出来ます。

別の角度からも。

気づいたらなんだかちょっと怪しい座席が1席ありますね。。。

中部天竜駅も通過し、北上

東栄駅を発車した列車は、次の停車駅「大嵐駅」へ向けて北上します。

途中、特急も停車する「佐久間レールパーク」のあった中部天竜駅を通過し、、、

有名らしい「佐久間発電所」横を通過。こういった風景も飯田線ならではですよね。

「佐久間駅」を通過。

駅舎内では「佐久間図書館」とJR東海の方が手を振っていました。

「第六水窪川橋梁」は、S字鉄橋と全国的にもあまり見ない構造で、水窪川を3回渡ります。

後ろに向いても鉄橋が見えますね。

ちょっとずつ秘境駅感漂う「大嵐駅」に到着

秘境駅感が漂ってきた「大嵐駅」は「浜松市」。
でも、すぐそばにある天竜川を渡ると愛知県に入ります。
そんな「大嵐駅」で約16分停車します。

秘境駅に373系特急電車が停車している光景は違和感しかありません。

ここ「大嵐駅」は、トンネルを前後に挟まれており、行き違いのための分岐器もトンネル内に。
(冬場のメンテは楽そうですが…。)

隧道内部は面白い掘り方ですよね。

構内踏切より乗車している「飯田線秘境駅号」を撮影することもできます。

秘境駅には見えないちょっと立派な駅舎です。

バス停もあり、平日限定ですが運行されているようです。

「大嵐駅」すぐそばには、天竜川にかかる立派な橋があり、ここを渡ると「愛知県」に入ります。

ちょっと濁ったような色をしていますが、穏やかな天竜川。台風などのときには姿を変えるとか。。。

「大嵐駅」に戻って、「飯田線秘境駅号」の旅を続けます。

飯田線内で一番の秘境駅「小和田駅」

飯田線内で一番の秘境駅といわれる「小和田駅」に続けて到着。この界隈は秘境駅が続いているようです。

皇太子妃の旧姓と同じ駅名だそうで、、、恋成就駅だとか。

三県境の駅としても有名だそうです。とはいえ、実際の県境はちょっと離れているようです。

なかなか趣のある駅名標も現存しています。

いろいろと経緯はあるようですが、今は廃集落となっていて、人の姿はこういった秘境駅に訪れる人しかいません。

住居跡と製茶工場の跡があり、見るからに廃屋。

所説ありそうですが、、、佐久間ダム建設時に転落したとされる「ミゼット」の廃車も転がっています。

自動車でも到達可能な…秘境駅?の「中井侍駅」

列車は、自動車でも近くまで到達可能で、さらには駅すぐそばに民家もある「中井侍駅」へ。
ここでは約9分ほど停車時間が設けられていますが、特に周辺には何もなく…
調べたところ、駅構内で時季限定で「緑茶Cafe 茶むらい」なるものが出店するそうで…。
せっかくだったら「飯田線秘境駅号」運転日にお店開いてもいいんじゃないかな…と思ったりも。

さて、そんな「中井侍駅」は長野県に入り、海抜が長野県内で一番低いんだとか。

ホームの飯田方には、真正面のトンネルの左手に旧線のトンネルが。
なんでも、土砂崩れで使用不能になって新線に切り替えたんだとか。
ちょっとした豆知識を得つつ、列車に戻ります。

見晴らしのいい秘境駅「伊那小沢駅」

小和田・中井侍・伊那小沢と通過駅がなく連続停車の臨時急行「飯田線秘境駅号」、また秘境エリアの「伊那小沢駅」では、約10分の停車時間。

ちょっと景色がいい目の前のコンクリート橋は「水神橋」。
伊那小沢駅周辺の集落と対岸への貴重な橋のようです。
そして、ここでは反対側のホームでも撮影が出来ます。

光線状態は決していいとは言い切れませんが、、、まるで運転停車しているかのような雰囲気ですね。

構内踏切は乗車している373系電車の後部がすぐ見える位置に。ヘッドマークもここだときれいに撮影できそうですね。

天龍村の大都会・「平岡駅」

天龍村の大都会と揶揄されていますが、天竜の大都会・天龍村の役場の最寄り駅「平岡駅」では、なんと約35分停車
ここで、地域の方々の物販が行われています。

到着して降りた瞬間に遠くから威勢のいい声が聞こえてきます。

先ほどの「中井侍駅」でやってなかったですが幻のお茶と言われる「中井侍茶」や、

「五平餅」の販売、

さらには、売木村特製の「うるぎ米」や、リンゴジュースなども売られていました。

他には、顔出しパネルや、

過去のヘッドマークの展示なども行わていました。素敵なヘッドマークばかりですね。

そんな私は、「うるぎ米」と「びっくりコーン」、「リンゴジュース」を買いました。合計2,080円をちょっとオマケしてもらって2,000円で購入。こういうときでしか買えないですし、地域の方に少しでも貢献出来れば…とそんな思いで僅かながら購入させていただきました。

駅構内には酒の自販機も設置されており、「キリンラガービール」を買ったら「キリン一番搾り」が出てくる…。まぁ好きなんですけどね。

ついに窓枠には積み木のように…ちょっと並んじゃいました。そしてこれをみたJR東海の職員の方が引いてました。。

最後はお見送りを受けて「平岡駅」を後にします。

これまた景色のいい「為栗駅」

平岡ダム完成に伴い人家などが水没し、あたりには人家はありません。あっても空き家だそうでそういった意味では秘境です。そんな「為栗駅」で約6分停車。

車窓より

奥には天竜橋という吊り橋がかかっており、為栗駅と対岸を結ぶ貴重な橋です。
6分というわずかな停車時間ながら「吊り橋」へ行ったツワモノもいました。

温田駅で上りの「飯田線秘境駅号」とすれ違い。

車掌によるアナウンスによると、上りの乗客はスタートしてまだ間もないので元気があり、手を振ってくると思うので頑張って振ってくださいとのアナウンスが(要約)

元気な上りの「飯田線秘境駅号」とすれ違いました。臨時列車同士がすれ違う光景も珍しいですよね。

断崖絶壁の秘境駅「田本駅」

ホームの山側、法面部分はコンクリート製の巨大な擁壁となっており、よくこんなところに駅があるな…というような秘境駅感がより深くなる「田本駅」では17分ほど停車。

トンネル上部には駅へのアクセスと駅に停車している「飯田線秘境駅号」が見れる場所ともあり、渋滞していました。

「田本駅」に停車中の「飯田線秘境駅号」。
こんな場所に駅がある…秘境駅感漂う「田本駅」でした。

まるで、法面補修工事でもしたのかというような山側はコンクリート製の巨大な擁壁で出来ていて、岩も突っ切ってるんだとか。とんでもなく恐ろしい話ですね。

天竜川下りにも遭遇

そんなに本数が多くない飯田線の列車が走っている姿を見ると、川下りをしている方が手を振るのだとか。
向かって振ってくれている車両は見た目は特急ですが中身は臨時急行「飯田線秘境駅号」。振っているほうも、「やけに今日は振ってくれるな…」と思ったりしてそうですね。

秘境駅ながら車でアクセス可能な金運アップ駅「金野駅」

周辺に集落や民家はなく、駅徒歩15分ほどで行くことができる個人経営の食堂、「ジジ王国 山のレストラン」なるものがあるそうで、レストランへのアクセスで利用されているという「金野駅」で約7分停車。

駅名標に触ると、「金運アップ」するのだとか。
どんどん金運アップしてほしいですね…(願って触りました。)

乗客に疲れも見え始めるころですが、、秘境駅めぐりで多数の乗客が散策していました。

秘境駅巡り最後で長寿祈願の「千代駅」

周辺には民家はあるものの、秘境駅と呼ばれる「千代駅」では、約6分停車。
ここの駅の駅名標を触ると、長寿になるのだとか。

こちらもわらにすがる思いで…、しっかりタッチしてきました。
「飯田線秘境駅号」では、隣の駅で金運アップ、次の駅で長寿と最高な駅巡りですね。

千代駅には隣に砂利を運ぶための専用線があったらしく、いまでも名残なのか工事用なのか線路が別にありました。

飯田線秘境駅号は静かに終点の「飯田駅」へ。

急行「飯田線秘境駅号」は、天竜峡駅で豊橋からずっと乗務していた乗務員が交代。約5時間20分の乗務お疲れさまでした。
天竜峡駅では交代後出発準備ができ次第発車。どんどん現実世界へ近づいていきます。

現実世界への玄関口、「飯田」に到着します。
車掌による案内放送にはユーモアもあり、緊張が伝わってきていましたが楽しませていただきました。

急行「飯田線秘境駅号」は終点の「飯田駅」からは折り返し特急「伊那路4号」に。

飯田駅からは飯田線を北上し、飯田線を走破。

「飯田駅」からは、普通列車で移動します。しかし、乗車するのはJR東日本長野支社の211系…。ロングシートで、、、一気に現実世界感MAXですね。

途中、天気が悪そうなものの、南アルプスがきれいに見えて心も癒されていました。

終点の「上諏訪駅」からは、スピード勝負で「現実世界へ」

同じような動きをしていたフォロワーさんもいらっしゃいましたが、岡谷で下車されてそのまま「青春18きっぷ」で関東方面へ帰られるそうですが…。
私は終点の「上諏訪駅」まで乗車し、特急「あずさ」でさらに現実世界へと突き進みます。

捻挫が完治したら駅の足湯でまったり過ごしたいですね。

特急「あずさ54号」に乗車して帰路につきました。やっぱり特急列車ってすごいですね。

急行「飯田線秘境駅号」に初乗車して今後の教訓…

今まで気にはなっていたものの、なかなか乗れなかった急行「飯田線秘境駅号」。初めて乗車してこの記事をご覧になった方が乗ることがあったときのためや、自分に次回に向けて、ちょっとした教訓。

・トイレが1つしかないので、要注意
生理現象なので仕方がないとはいえ、373系電車は車両内にトイレが1号車に1か所のみ。人によってはこれが非常にキツいと感じる方もいるかも知れません。

・食料・飲料問題
食料は特に要注意で、、、実際に筆者は前もって豊橋で買いました。
買っておかないと食事をまともに取ることができません。
さらに、飲む方は…飲料不足にも注意が必要です。実際、筆者は飲みたいのにガソリン不足に陥りました。

・飯田から(へ)のアクセス
長野県・南信州に位置する飯田へのアクセスはバスか鉄道がメインとなるでしょうけども、バスに軟禁されて移動するのが苦手な筆者は、しんどくても時間が正確な鉄道を選びましたが、それでも飯田~岡谷間は約2時間40分飯田~上諏訪で約2時間50分とちょっとしんどい乗車時間。ですが、逆にアクセスの悪さ…?も旅の醍醐味や秘境駅ならではなのでしょうかね。

ちょっとした教訓はありつつも、JR東海がここまで人気な観光列車を毎年春と秋に専用列車を持たずに運行しているのはありがたいことですし、新型コロナウイルス感染症の影響もありつつ運行してくれたのは感謝しかありません。
また、今度乗る機会があれば乗車したいですね。

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