JR東日本が、小海線の野辺山~小諸間にて2017年7月1日より運行を開始している観光列車「HIGH RAIL1375」をご紹介します。
「HIGH RAIL 1375」とは?
HIGH RAIL 1375の「HIGH」は、高いを意味し、標高の高い駅を有する小海線、「RAIL」は、線路、「1375」は、小海線清里駅~野辺山駅間に存在する日本における普通鉄道最高地点の標高1375mに由来しています。
山梨県の小淵沢駅と長野県の小諸駅をつなぐ小海線は、八ヶ岳高原線の愛称でも親しまれるJR線では日本一標高の高い地点を走る路線です。「HIGH RAIL 1375」は、小海線の特徴である標高の高さを表す「HIGH」と、線路の「RAIL」、そして野辺山駅から清里駅にかかるJR線標高最高地点「1375m」を組み合わせて名付けました。標高の高い小海線から見上げる、「天空」「星空」を楽しんでいただきたいとの想いを込めて命名しました。
JR東日本 のってたのしい列車 ポータル > HIGH RALI 1375
(https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/highrail1375.html)
外観
小海線から見える山々と星空をイメージした青が塗られているほか、ヘッドマーク・ロゴマークほ程よく配されています。
先頭部には大きなヘッドマークが装備。おしゃれなデザインですね。
1号車と2号車の連結部分。運転台は残置されているものの使用停止とされ、窓ガラスはグレーのフィルムが貼り付けられています。
車外行先表示器
号数(1号/2号/星空)と行先の交互表示です。
1号車 キハ112-711
1号車は、キハ110形の20.5m級の車両が使用されています。
定員は29名と少なめな印象。
1号車車内
小諸方にボックス席が4名×2区画の8名分配置されています。
ボックス席は窓割の関係から8番9番のA・B席が窓なし席に。
座席自体は比較的ゆったりとしていますが、腰当クッション部とヘッドレストの間には板張り状態に。
ボックス2区画以外は、窓側を向いた座席配置で、ペアシートとシングルシートが並んでいます。
なお、シングルシートは、
リクライニングの機能もついているほか、
向かい合わせでの使用もできそうです。景色を眺めながらお酒を飲んで…ちょっとソーシャルディスタンスも確保されて…そんなシングルシートです。
物販カウンター
1号車小淵沢方には物販カウンターがあり、おみやげやドリンクなど各種取り揃えられています。
2号車 キハ103-711
2号車は、17m級のキハ100系気動車が使用されています。
なんと定員は21名。2両あわせても50名が定員です。
2号車 車内
2号車は回転式リクライニングシートが並んでいます。座席筐体やモケット柄からどこか重厚感を感じます。
リクライニング角度は絶妙なものの、倒すことで快適に過ごせます。ただし、シートピッチは狭くもなく広くもなく、、、さらには窓割が合っていない席が多数…。
背面のテーブルは大型なもので、シートフックもついています。
ヘッドレストリネンは不織布です。定期的に交換はされているとは思いますが…。
1人掛け席が3席あり一部は車いす対応席に。
デッキとの仕切り部には、黄色の扉にロゴが入っており、さらに上部にはLED式の情報案内装置が設置されています。
ギャラリー HIGHRAIL
2号車の小諸方には「ギャラリー HIGHRAIL」が。
中はプラネタリウムになっており、コロナ禍前は上映会も実施されていました。
さらには、星にまつわる本が置かれており、車内で読むことができます。
以前は2号車乗降口にて映像上映会の整理券が配布されていました。
トイレ
トイレは2号車に装備。
改装され、木目調と白のコントラストで清潔感あふれる空間になっています。
おむつ交換台も設置されています。
2号車デッキには手洗い場も設置。事前予約制で軽食が提供されることもあるからでしょうか。
運転台
運転台との仕切りは種車からは考えられないほどきれいになっています。
車内放送などはワンマン機器がそのまま流用された形で、残置されているほか、種車のキハ100・110の運転台はそのままの状態です。
座席表
1号車の1~7番のA・B席はペアシート、1~7番D席はシングルシート、2号車はリクライニングシートです。
時刻表
冬期間は、HIGHRAIL1号の運行はなく、2号と星空号の運転のほか、時刻が変更されます。