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小田急電鉄 50000形 特急ロマンスカー「VSE」

小田急電鉄

小田急電鉄が2005年から運用している特急ロマンスカー「VSE」。従来活躍していた「HiSE」車の置き換えとともに、当時の最新技術を取り入れた車両です。
機器更新が困難なことなどから、2022年3月12日のダイヤ改正で定期運行撤退。さらに、2022年秋ごろには完全引退となる予定です。
終焉間近の小田急の特急ロマンスカー「VSE」をご紹介します。

VSEとは

VSE…

V=”Vault” …アーチ形の天井
S=”Super”
E=”Express

の略で、客室内のアーチ形の天井が採用され、略称「VSE」とされました。

車外行先表示器

乗降扉横にはLED式行先表示器が設置されていますが、小型のもので表示内容は必要最低限にとどめた感じでしょうか。ただ、パッとみただけで何かがわかる…そんな感じでシンプルでいいですよね。

車内:一般席

ドーム状の天井のこの解放感、Vault=アーチ形の天井そのものですね。
内装は木目調で落ち着きのある空間に。

景色を楽しんでもらうため…、座席は窓側に5°傾けられています。
たった5°かも知れませんが、数値以上に傾きは実感します。
リクライニング角度も、EXEで不評だったためか、かなり広く取られています。
シートピッチ(座席間隔)は、1,050mmと非常に広く取られていますが、壁面に向かう座席のみ850mmと狭いです。

コロナ禍前、グループでの利用に向かい合って利用することも想定され、窓側にテーブルが取り付けられていますが、、、現状向かい合っての座席の使用は控えるため使えないのが現状です。

1号車・10号車の展望席すぐ後ろに面する座席は、テーブルの設置がないため、

壁面に取り付けられているテーブルが使用できます。

車端部、壁面にもテーブルが装備されています。

サイズ的には非常にコンパクトです。そして、ここだけシートピッチが860mmなので狭く感じます。

荷棚部にはLEDが埋め込まれていて、より明るい空間に。

デッキとの仕切り部には、車内情報案内装置が取り付けられています。
景色を案内したり、次駅の案内などがなされます。22インチワイドディスプレイが採用され、シンプルながら案内がされます。(3・8号車は15インチスクエアディスプレイ)

先日参加したロマンスカーミステリーツアーで発見したこと。
運転士が車内巡回中の車掌に知らせるとき、ロマンスカーのロゴ部分が赤くなるそうです。

参加したロマンスカーツアーの模様は上記よりご覧ください。

車内:一般席(8号車)

エヴァンゲリオンとコラボしていたころのロマンスカーVSE

編成後ろよりの8号車は車いす対応区画です。

パンタグラフがあるため、天井のドーム状の雰囲気は抑え気味になっています。ここの区画は10席しかないため、こじんまりとした空間に。
なお、インターネット予約での発売はされていません。

車内:サルーン(3号車)

3号車にはサルーンと呼ばれる半個室のボックス席が3ボックス設置されています。

仲間や家族とワイワイしたりすることのできるこの区画。テーブルを広げることで大きく使うことができます。
なお、昨今のコロナ禍で注意書きが貼り付けられています。

通路との仕切り部に、15インチのディスプレイが設置されています。

車内:展望席(1・10号車)

デカデカとした流線形の前面は展望席も設置。
上部に運転台が設置されています。

1号車と10号車の先頭部には、4列16席のみの展望席があります。ロマンスカーといえば展望席なイメージが強いはず…。ここでは楽しめます。

展望席のシートピッチは、1,150mm。荷物棚がない分なのか広く取られています。
そしてリクライニング角度も一般席同様角度がつけられています。

展望席の上に運転台があり、展望席周辺の席に座ると、マスコンの操作音や無線などが聞こえたりもします…。

トイレ:3・8号車

3号車・8号車には、トイレが設置されています。

男女兼用の「ゆったりトイレ」です。電動車いすご利用の方でも対応できるサイズになっています。

ベビーベッドも装備されています。

蛇口はセンサー式のものが装備されています。

男性用小便器です。コンパクトながら必要十分です。
経年劣化なのか便器の周りの補修跡が…。

トイレの隣には洗面所も装備。

ツアー開催時はアルコール消毒液も置かれていますが、通常時はないものと思われます。
こちらの蛇口もセンサー式です。

カウンタースペース:3・8号車

3・8号車にはカウンタースペースが設置されています。
このカウンタースペースは、座席で注文された軽食や飲料などを提供する基地として、活躍していました。現在は、車内販売終了に伴いシャッターが閉められています。

車内販売カウンターの内部はこんな感じに。。。(ロマンスカーツアー時に公開され許可を得て撮影しています。)
生ビールサーバーが装備されたり、

TECのレジシステムが採用されていたりと…かなりのガチ装備だったようです。

ちなみに、車内放送装置のマイクのほか、乗務員との連絡用と電話もありました。

カウンタースペースの向かいには、喫煙スペースだった箇所があり、現在はチラシラックとして活用されています。

車掌室:1・10号車

1・10号車には車掌室が装備され、「TIOS」という装置により、車内空調や照明、案内表示などを制御することができるようです。

小田急ロマンスカーVSE:座席表

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