新潟~酒田間の白新線・羽越本線を走る観光列車「きらきらうえつ」に変わり、2019年10月5日より運行を開始。新潟~酒田間のほか、一部臨時で新潟・信越エリアの臨時列車としても活躍。
ベースは「リゾートしらかみ」で使用されているHB-E300系を新造するも4号車はびゅう旅行商品限定発売にするなど、最近の傾向も。デビュー時から気になっていた車両にやっと乗車することができたので、ご紹介します。
海里とは
新潟・庄内の食と景観を楽しむ列車として、同区間を運行していた「きらきらうえつ」に変わり、2019年10月5日に運行開始。
びゅう旅行商品の購入で、4号車のダイニングで「新潟の食」「庄内の食」を楽しめるほか、乗車券(青春18きっぷも可)と指定席券で乗車できる車両もあり、楽しめるよう配慮されています。
「リゾートしらかみ」でも使用されていたハイブリッド型気動車HB-E300系4両編成を新造し、車外は「夕日」や「新雪」をイメージしたデザインに。
新潟・庄内地方は豊かな海や里があり、景色や料理を楽しめるよう「海里」と名付けられたようです。
美しい「日本海の景観」を眺めながら、“日本海ビューダイニング”「海里」で上質な旅を提供してくれるようです。。
外観
「海里」と書かれた大きなロゴのほかに、海里のロゴマーク部が模られたものが側面に貼り付けられています。
側面には、3色LED式行先表示器も装備。
今どきのフルカラーではなく、3色LEDが採用されています。
車両紹介
1号車 HB-E301-6 リクライニングシート(30席)
1号車の外観には、夕日をイメージした朱色が採用されていて、2号車方向に向かうに連れて白へと変化して行っています。
車内は、2列×2列の4列シート。
景色を楽しめるよう、座席部分は1段高くなっていて、さらに僅かながら窓の方に座席が向けられています。
シートピッチ(座席間隔)も広く1,200mmと快適。
座席背面のテーブルのほか、ひじ掛け内にあるインアームテーブルも利用でき向かい合わせでの利用も快適。
テーブルも大型のものが採用されている他、ドリンクホルダーも装備。
特急列車並みの装備です。ちなみに、電源コンセントの設置はありません。
展望スペースとの仕切り部にはミニテーブルも装備されています。
ちょっとしたものなら余裕で置けそうですね。
車内イベント時や前面展望の映像を流すためのモニターも装備。
さらに、LED式の案内装置も設置されています。
1号車には荷物置き場が装備されていて、大型のものは自己管理ですがここに置いておくこともできます。
1号車・4号車には展望スペースも設けられています。
子供などでも展望が楽しめるようステップもあります。
側窓部分は腰掛けれるような感じになっていて、ちょっとした気分転換にも最適です。
天気のいい日は眺望も良く快適です。
この展望スペースには、電源コンセントが設置されています。
1号車座席には電源コンセントがないので、ちょっと取り合いになっちゃう可能性も…
2号車 HB-E300-106 コンパートメントシート(8区画・32席)
2号車の外観は「新雪」をイメージした「白」。ここ2号車には、海側に座席を向けたコンパートメント席が設定されています。
2号車乗降口から乗り込むと、まるでブルートレインの開放B寝台のようなワクワクするような通路。
進んでいくとコンパートメントシートがお目見えします。
こういった廊下は雰囲気もあってワクワクしますよね。
座席番号は通路側、仕切り部に表示されています。
コンパートメントシートは4人掛けの座席です。向かい合わせで座ることから、新型コロナウイルス感染症対策のためアクリル板が設置されています。
2023年7月乗車時には、アクリル板は撤去されていました。
壁面には座席の使用方法が。
背もたれを倒して、、、
座席下部のロックレバーを手前に引き、
ロックが解除されたところで引き出すことで、
フルフラット座席が完成します。
リゾートしらかみでは「くまげら」編成の全席、「橅」の1,2,8,9番席にしかフルフラット機構はないようですが、ここ「海里」では2号車すべてのコンパートメントシートでフルフラット機構が装備されています。
子供は寝かしつつ、大人は座る…そんなスタイルでも利用できそうですね。
座席端には、AC100Vの電源コンセントが装備。
グループでの利用時には、コンセントもあって写真を撮りまくっても心配ないですね。(ただし、アイロンなどは使用不可)
通路上にLED式案内表示装置が設置されていますが、、、あまり見られる機会はないでしょうが、降り口が表示されるので、そういったときに便利かと。
1号車へ行くとき、コンパートメントシート区画と仕切り扉が2枚あり、ちょっと煩わしさも。
ただ、こういった扉のおかげで車内の静寂性が保たれていたりしますよね。
1号車と2号車の貫通路を通った先、上記写真仕切り戸の反対側には、おしゃれな雰囲気でロゴが掲出されています。
3号車 HB-E300-6 売店・イベントスペース
ちらっと写っていますが、
3号車は定員0。売店とイベントスペースに割いており、座席が一切ないことから定員0となるようです。
酒田側から向かうと、ちょっと曲がる部分に手洗い場が設けられています。
新潟側からの撮影。
広々としたスペースはイベントスペースで、窓辺には適度な高さのテーブルが続いており、売店で購入したものを撮影したり食べたり飲んだりするのにも最適なスペース。
売店前のスペースにも窓があり、景色を楽しむこともできます。
売店、車内販売のメニューです。
生ビールが飲めるのはもちろんのことですが、車内販売が縮小するなかでこのように車内販売がなされているだけでもありがたい話ですね。
新潟側の仕切り戸は夕日がそのまま描かれたような雰囲気。
黒と白、さらに夕日の色のコントラストがすごいです。。。
4号車 HB-E302-6 ダイニング
びゅうなどの旅行商品での発売専用車両として1・2号車とは雰囲気が全く違う車両に設定されております。
「ご利用には、4号車の指定席券が必要です」と、「4号車の指定席券をお持ちのお客さま以外は立ち入りをご遠慮ください。」と。
乗車時にこの車両に乗車したかったんですが、、、運行しているも発売はせず…その後発売されるも発売を知ったのは当日だった…。というわけで乗れてはいませんが、デッキで撮影していたところアテンダントさんより仕切り線の手前までなら入っていいという許可を頂き全体の画像のみ撮影させていただきました。
窓の梁などは1号車と全く設計は変わりませんが、ライティングや座席一つ一つにも違いが。
座席はおそらく革張りで2人掛けでもゆったりとした設計。先頭部には1号車同様展望スペースも設けられています。
列車のコンセプトの一部に、
列車のコンセプトは「新潟の食」「庄内の食」と「日本海の景観」。
のってたのしい列車 ポータル>海里:JR東日本 (jreast.co.jp)(https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/kairi.html)より
その魅力を感じていただけるようなお食事を車内で提供いたします。
美しい「日本海の景観」を眺めながら、“日本海ビューダイニング”「海里」で上質な旅をお楽しみください。
日本海の景観を眺めながら頂く食事はさぞおししいのだと思います。。。
トイレ
1・3号車にはトイレが設けられています。
手前・新潟よりから男性用トイレ、洗面台、右側に車いす対応トイレが装備。
洗面台の奥には僅かながら荷物置き場もあります。
ここら辺は、JR東日本の一般的な雰囲気とあまり大差はありません。
洗面台は白色で統一されており、清潔感あふれる雰囲気。
洗面台には、フックもあり、コートやマフラー、ストールなどを一時的にかけておくのにも使えそうですね。
ちなみに、洗面台にカーテンはありません。
車いす対応トイレは電動車いすご利用の方がそのまま利用できるよう大型のものが採用されています。
中は温水洗浄便座・ウォシュレットこそないものの、海里のテーマカラーである「朱」と「白」が基調となっており清潔感溢れる雰囲気になっています。
運転台
JR東日本標準の左手ワンハンドルマスコンが採用されています。
標準的でありつつ、計器類はアナログだったり、最近のJR東日本にしては大人しめな印象です。
事前予約制弁当
事前予約制で弁当を引き換えることもできます。
https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/kairi.html#fun
上記のページより、3日前までの購入で予約制の弁当を3号車売店にて引き換えることができます。
往路・下りは新潟駅発車後、復路・上りは鶴岡駅発車後に引き換えとなります。
詳しくは、JR東日本「のってたのしい列車」の「海里」・列車の楽しみ方をご覧ください。
海里 座席表
快速「海里」の座席表です。
日本海側は、1号車リクライニングシートはA席側、2号車コンパートメントシートは窓側(A・D席)です。