北海道にかつて張り巡らされた鉄道網。国鉄の財政難や利用者数減などで、どんどん路線や駅を減らしていき、北海道内では2019年4月1日の石勝線(夕張支線)の新夕張~夕張間や2020年5月7日の札沼線の北海道医療大学駅~新十津川駅間の廃止も記憶に新しいところ。
そんななか、2023年4月1日に留萌本線の石狩沼田~留萌間が廃止されます。
このたび、廃止となる石狩沼田~留萌間を含めた、現存する留萌本線全駅へ行ってきましたのでご紹介いたします。
留萌本線始発駅:深川駅
函館本線と接続する留萌本線の始発駅「深川駅」。一部の便は旭川から留萌本線への直通・留萌本線から旭川への直通便もありますが、運行区間縮小に伴い、「石狩沼田」止まりとなりそうです。
ホワイトボードには…留萌線の旅を推しています。
北一已駅
ポツンと佇む1面1線の無人駅です。
秩父別駅
駅舎は少し立派ですが…1面1線の無人駅。
北秩父別駅
待合室となる駅舎もなく、交差する道路のすぐそばに設けられた駅はまさしく「停留場」そのもの。
石狩沼田駅
比較的立派な駅舎を構える「石狩沼田駅」。
2023年4月1日からは、ここ「石狩沼田駅」が留萌本線の終着駅となります…が、石狩沼田~深川間も廃止が決まっており、そう長くはないかも知れません。
【廃止区間】 真布駅
こちらも「北秩父別駅」同様、交差する道路のそばに駅がありますが待合室が設けられております。
ちょうどやって来た留萌本線・留萌行きの列車と。
【廃止区間】 恵比島駅(明日萌駅)
立派に見えるこちらは、ドラマ「すずらん」で使用したときに建設された「明日萌駅」駅舎で、「恵比島駅」の駅舎自体はすぐ右手にある元貨車(車掌車)が駅舎。
こちらが恵比島駅の駅舎。
中はトイレがあるほか、簡易的なベンチが設けられています。
JR北海道の駅名標・恵比島もあります。
ドラマ撮影で使われた「明日萌駅」。
レトロチックな駅名標が現存しています。
そんな恵比島駅・明日萌駅には「ありがとう留萌本線」が掲げられていました。
【廃止区間】 峠下駅
JRの文字が非常にでかく、強調された感もありますが…「峠下駅」。除雪や保線作業員の休憩所としても駅舎は利用されているようです。
峠下駅は交換設備を持つ1面2線の無人駅で、かつては「タブレット閉そく」による運行が行われていたようです。
汽車が来ると、どこかドラマチックにも見えます。
【廃止区間】 幌糠駅
元貨車(車掌車)を改造した貨車駅舎です。宗谷本線にもある貨車駅舎と外観はまったく同一。
中にトイレはあるようですが、「恵比島駅」の貨車駅舎と似たつくりに。
営業終了の案内もありました。
【廃止区間】 藤山駅
貨車駅舎に比べると立派に見える駅舎が立てられている「藤山駅」。ホームは1面1線で無人駅です。
【廃止区間】 大和田駅
「恵比島駅」「幌糠駅」と同様貨車駅舎の「大和田駅」。本当に駅なのか…?と目を疑いたくなるような光景です。
【廃止区間】 留萌本線終着駅:留萌駅
立派な駅舎を構える「留萌駅」。
以前留萌駅にはFMも入っていたようです。
改札口は北海道らしい作り。
液晶ディスプレイが設置され、案内が行われるようになっています。
その他写真撮影コーナーがあったり、、、
留萌駅構内と言えば有名な「そば屋」が入っています。にしんそばが有名だそうで、駅廃止後は、道の駅「るもい」に移設されるんだとか。実際に移設されるか定かではありませんが…。
せっかくなので入場券を購入して駅構内へ。
日本一の夕陽のまちだそうですが、釧路・幣舞橋から見る夕陽も日本一なので…一体なにが日本一なのやら…。
かつて「増毛駅」まで伸びていた線路もぶった切られ、現在はここ「留萌駅」が終点の留萌本線。
反対ホームの2番線は現在使用されておらず、雪捨て場同然の扱いに。
ちなみにこのときは除雪車がエンジンをかけており、入換えでは2番線ホーム側は使用できるようになっているようです。
既に使われなくなった電照式ののりば案内。
深川行き乗車口、ここにやってくる列車も残り数日です…。
留萌駅先にある国道から留萌駅を望みます。
佇む汽車が来るのも残りわずか…。
反対側には廃線となった橋梁が残っています。
留萌本線 石狩沼田~留萌間は2023年4月1日廃止
留萌本線の石狩沼田~留萌間は2023年3月31日に営業終了・翌2023年4月1日廃止されます。
撮影する際はルールやマナーを守った撮影で最後まで留萌本線を温かく見守って送り出してください。