九州から帰ってきた次の日、筆者は友人に誘われて日帰り旅をしてきましたが…まるっきり任せていたので完全ミステリーツアーに。蓋を開けてみれば東武の新型特急「スペーシアX」に往復乗車という楽しいぷちトリップしてきましたのでご紹介いたします。
集合場所は浅草駅…この時点で漂うXの匂い…
スペーシアX運行開始に伴い、リニューアルされた「浅草駅」。エントランスが和のテイストに仕上げられています。
特急の運行間隔がどうも不均一と言いますか…バラつきありますよね…。そんななかでも「スペーシアX」はモニター上でも存在感ありますね。
頭端式ホームなので左右で列車が変わります。左手へ行くと特急専用ホーム、右手へ行くと普通列車ホーム。数字のフォントは、東武百貨店で使われていそう(偏見)なフォント…
普通列車ホームには、カッコ書きで主な方面が書かれていますが、英文が振られていない…。外国人観光客も多いであろう浅草駅でこの表記はいかがなものなんでしょうか。
映画「ハリーポッター」の9 3/4番線をもじったのか、はたまた「スペーシアX」のみ5番線で目立たせたかったのか…案内サインとしては失格レベルだと思うのは筆者だけでしょうか。
さて、特急専用ホームです。5番線は近年使用されていないホームでしたが、「スペーシアX」デビューに合わせて改装されました。
5番線を示す「5」の表記もありますが…、さっきの案内サインとはまた違ったフォントが使用されています。統一したいんだかしたくないんだか…。
ちなみに、5番線は他のホームと違って、和のテイストが前面に出ているほか、ライティングも電球色が使われるなど…気合の入り方は違います。
そして、乗車位置案内のサインも斬新で余計な文字等もなく、シンプルで見やすいですよね。
ブツブツ言っていると…回送されてきた「スペーシアX」。5番線側で撮影できるのは不思議な感じですね。
友人が用意してくれた「プレミアムシート」
往路の乗車はなんと「プレミアムシート」を予約してくれました。上記の写真は話題となったLCD式の車外行先表示機。
停車駅案内が一駅ずつ流れるのが見にくい…。
こちらはおそらく東武日光・鬼怒川で見れるアニメーション。こだわりが半端ないです。
乗り込むと…デッキにLCD式の案内表示装置が。JR東日本のE259系「成田エクスプレス」などで見られる設備で、誤乗防止にもなりますしわかりやすくていいですよね。
乗車したのは、「プレミアムシート」。1+2配列のゆったりとした座席。
近鉄特急「ひのとり」で採用されているバックシェルが、ここ東武の新型特急「スペーシアX」でも採用されており、このバックシェルのおかげで後ろの方への配慮なく、ガッツリと座席を倒すことができます。
リクライニングをすると座面が前面にせり出し、ゆったりと座ることができます。
座席は電動リクライニング機構とネックサポート型可動式枕が取り付けられています。
肘置き部にはコントロールパネルがあり、リクライニングと読書灯のボタンが備え付けられているほか、
内蔵式テーブルとコンセントを装備。
1人掛け座席・2人掛け座席ともにミニテーブルとドリンクホルダーも備え付けられています。
プレミアムシートは非常に快適なのですが…どうもフットレストやレッグレストが欲しくなっちゃいます…。
デッキとの仕切り戸上部にもLCD式の情報表示装置が設けられており、
停車駅案内や天気、前面展望映像やCMなどがループして流れるようになっています。
停車駅案内は紅葉が描かれていましたが、時期によって絵柄は変えられるんですかね…?
デッキ部には大型の荷物置き場が設けられており、ICカードでロックをかけることができます。
トイレは2号車と5号車に設けられ、うち5号車は電動車いすご利用の方も利用できる多目的トイレ。
壁面は黒色で、便器等陶器が白色で清潔感があります。
1号車「GOEN CAFÉ SPACIA X」の整理券は、春日部駅発車後”争奪戦”!
1号車の「コックピットラウンジ」にあるカフェカウンター「GOEN CAFÉ SPACIA X」。往路となる下りは春日部駅発車後に整理券配布開始。
めちゃくちゃ争奪戦でお友達は取れず…なんとか自分が遅い時間帯ではあるものの取得することができました。
朝からホットコーヒー飲みたくても、カフェの争奪戦に負けたらドリンクや食料ゼロでそのまま目的地へ行くことになります!
乗車前にドリンクやコーヒー、軽食などを買うことをおすすめします。
せっかく新しくカフェができたのにワゴン販売もなく、整理券の争奪戦にも負けたら…テンション下がりますよね…。
朝イチの下り便なんてホットコーヒーとサンドイッチをセットにしてワゴンで売れば飛ぶように売れる…気もするのになぁ…。
…で、争奪戦に勝った方々がプレミアムシートの車内を行ったり来たりするんですよ…。少しばかり落ち着いた空間でも往来が激しくなれば落ち着けなくなる…そんな気もしました。
争奪戦に勝ってようやくありつけたホットコーヒー
「GOEN CAFÉ SPACIA X」の整理券利用時間帯になったので1号車へ。
「こっち」ってなんで指なんですかね…(笑)
ちなみに…デッキ仕切り部の天井にもモニターが仕込まれていて…四季折々な景色が映し出されています。
そしてようやく飲めたホットコーヒー。こちらクラフトビールならぬクラフトコーヒーで、「日光珈琲」なるものだそうです。
降車のタイミングで「スタンダードシート」を見学
「プレミアムシート」に比べ落ち着いた雰囲気の「スタンダードシート」。
座席のバックシェルやフットレストバーはありませんが、落ち着いた上質な空間に。
肘置き部にインアーム式のテーブルがあるほか、座席背面にもテーブルが設けられています。
また、AC100V電源コンセントとドリンクホルダーが装備されています…が、複数人で向かい合わせで利用した場合は、コンセントは利用できないといっても過言ではなさそうです。
東武日光駅に到着
頭端式ホームなので…先頭部をしっかりと撮影し、、、ここからは友人に任せます。
友人に拉致られ…いろは坂を越えます。
いきなりレンタカーを借り始め…向かった先はなんと「いろは坂」。自分の運転ではない他人の運転での「いろは坂」は…スリリングで楽しかったです…。
中禅寺湖では晴れ間も。
昼食+温泉でのんびり時間を過ごします。
友人に案内されたのは、老舗ホテルの「日光金谷ホテル」のすぐ下にある「日光 星の宿」。
ここで日帰りプランなるものがあるらしく極上のお料理とお風呂を満喫します。
お食事処「料亭 宵むらさき」
席に通され運ばれてきたのはこちら…
日光は湯葉が有名ですが…あえて湯葉ではなく…
極上の「霧降高原牛ステーキ丼」を頂きます。
ちょうど阿蘇へ行っていたこともあり「あか牛丼」も食べていましたが…こっちはこっちでまたおいしい。ってかめちゃくちゃうまい…。
一緒についてきたサラダ。これがまた最高なんですよね…。
ステーキソースをかけると…お肉の味がよりおいしくなって…ペロっといけちゃいました。
庭園を望む料亭で頂くお料理は最高でした。。。
最後にお口直しのデザートとして「プリン」。トロっとした柔らかい味わいがおいしく…ステーキ丼は大満足でした。
食後に温泉に入り…なかなか会えない友人といろんなお話をして…あっという間に時間は過ぎていきました。
復路も友人が用意…
帰る時間となったらしく、「東武日光駅」へ。
なんと復路も「スペーシアX」らしいのですが、なんか様子がおかしい…。
発車時刻の10分前に乗車できるようになりました…、そしたらそしたら…
なんと「コックピットラウンジ」に。
「日光金谷ホテル」や、大使館別荘などをモチーフに、気品高く落ち着きのある空間とした車両は“時を超えるラウンジ”がコンセプトな「コックピットラウンジ」。
4人掛け席は2人から、2人掛け席は1名から利用できるようで、今回4人掛け席を用意してくださいました。
運転台すぐそばには1人掛け席もあり、かぶりつきできるようになっています。
かぶりついた景色はこんな感じ。いや…デザインがすごいですね。。。
灯具類も1号車「コックピットラウンジ」6号車「コックピットスイート」のみで使用されるもので気品高い雰囲気に。
往路ではじっくり見れなかったビアサーバーもマジマジと見ることができます。
そしてガイドブックを渡され…優先的にカフェが利用できるというなんとも神な席。
ガイドブックにはメニューなどが記載されています。
というわけで…早速宴会が始まります。こちらは「NIKKO LAGER」。
さらにはアイスクリームと、お友達がお酒NGだったので再びホットコーヒーを。
アイスは「いざわ苺園」の「いちごミルク」とシーズンフレーバーとして「梨」のアイス。
飲み足りなくなったら2杯目・3杯目・4杯目・5杯目とすぐそばの「GOEN CAFÉ SPACIA X」で注文できるのが本当に便利。
ちなみに、2~6号車利用の方向けの「GOEN CAFÉ SPACIA X」の整理券は下今市駅発車後に配布されます。
「コックピットラウンジ」、落ち着いた気品高い空間でいいんですが、、、すぐそばにカウンターがあるがゆえに、2~6号車の旅客にジロジロと見られたり写真を撮られたり…車両のコンセプトとしてはいいんですが、衝立があったりするだけでも全然雰囲気違うんじゃないのかなぁ…と思いました。
「スペーシアX」往復利用でわかったこと
「スペーシアX」は、日光の観光へのさらなる起爆剤、そして従来より活躍していた100系「スペーシア」をさらに上質に洗練された最高の車両でした。
…が、やはりいくつか気になるところや次利用するなら自分はこうするかな…と思ったところ。
上げれば上げるだけたくさんあって迷いますね…。6両編成で7種類の座席があると…どれにしようかな…ってなっちゃいますね。
新型特急「スペーシアX」と日光・鬼怒川エリアのさらなる発展に期待
東武の新型特急「スペーシアX」のさらなる発展やサービス拡充、さらに日光・鬼怒川エリアの観光地のさらなる発展・飛躍に期待ですし、散々文句は言ってますがまた乗りたいと思える列車でした。