JR北海道が1990年9月より運行を開始している785系特急形車両。基本編成(貫通5両編成)は全車両廃車になったものの、現在NE-501・NE-502編成の2本計10両が札幌~東室蘭・室蘭間の特急「すずらん」で活躍中。「すずらん」でも789系と運用が共通化され、活躍の場が狭められ最後の活躍をしている785系をご紹介します。
特急「すずらん」運行区間
特急「すずらん」は、東室蘭~札幌間を運行。さらに、一部の特急「すずらん」は、室蘭~東室蘭間を普通列車として運行されています。
特急「すずらん」785系・789系運用
特急「すずらん」で使用される785系、789系1000番台の運用は共通化されてはいるものの、789系1000番台は「カムイ」でも使用されることからうまく調整されているようです。
運用は便宜上、A・B・Cで表記しているほか、ダイヤ乱れや走行距離調整等で途中で差し替えられることもあります。
運用 | 特急「すずらん」 |
A | 1号~2号~5号~4号~7号~8号~11号~12号-東室蘭泊 翌日運用B |
B | 3号~(手稲)札幌運転所入庫 |
C | (手稲)札幌運転所出庫~6号~9号~10号~普通4473M東室蘭泊 翌日運用A |
運用A | 時刻 |
回送 | 東室蘭→室蘭 |
すずらん1号 | 室蘭5:25→札幌7:13 |
すずらん2号 | 札幌7:30→東室蘭8:58 |
すずらん5号 | 東室蘭9:22→札幌10:54 |
すずらん4号 | 札幌11:21→室蘭13:05 |
すずらん7号 | 室蘭13:38→札幌15:28 |
すずらん8号 | 札幌16:03→室蘭17:49 |
すずらん11号 | 室蘭18:12→札幌20:02 |
すずらん12号 | 札幌22:00→室蘭23:44 |
回送 | 室蘭→東室蘭 東室蘭停泊(翌日運用B) |
運用B | 時刻 |
回送 | 東室蘭→室蘭 |
すずらん3号 | 室蘭6:54→札幌8:38 |
回送 | 札幌→手稲 (札幌運転所入庫) |
運用C | 時刻 |
回送 | 手稲→札幌 (札幌運転所出庫) |
すずらん6号 | 札幌13:56→室蘭15:38 |
すずらん9号 | 室蘭16:30→札幌18:16 |
すずらん10号 | 札幌19:14→室蘭21:03 |
普通4473M | 室蘭21:10→東室蘭21:22 東室蘭停泊(翌日A運用) |
車外行先表示器
車外の行先表示器は字幕式です。
特急「すずらん」のうち一部列車は、室蘭ー東室蘭間を普通列車として走行するためそのことも併記されています。
車内・普通車(1・2・3・5号車)
785系で使用される特急「すずらん」は、指定席uシートのほかに、普通車指定席が3号車に連結されています。
車内は落ち着いた色合いと重厚感ある座席です。
座席の筐体は789系と同等と思われます。リクライニング角度は、、微妙ですね。
前の座席との間隔(シートピッチ)は、960mm。広くもなく狭くもなく…と言った感じでしょうか。
背面テーブルは大型のものが採用されており、快適に使えそうですね。
デッキとの仕切り部は落ち着いた木目調の壁紙が採用されているほか、車内情報装置も設置されています。
車内・普通車指定席uシート(4号車)
4号車にはグレードアップされた指定席「uシート」が連結。
通常の普通車よりもリクライニング角度があり、さらに前の座席との間隔(シートピッチ)は、1,050mmと広々。座席部分のみカーペットが敷かれているなど、グレードアップされた指定席です。
座席背面には「チケットホルダー」、コンビニ袋などを掛けれるフック、パソコン用電源コンセントが装備されています。
4号車のデッキとの仕切り部には、
荷物置き場も用意されています。以前快速「エアポート」で使用されていた経緯もあり、さらに北海道内は大型荷物を持った旅客が多いこともあり設置されているようです。
お手洗い
4号車には車いす対応のお手洗いのほか、2・5号車にトイレが設置されています。
2・5号車のお手洗いは、男性用小便器と男女兼用洋式トイレ、その向かい側に洗面所が設けられています。
男女兼用のお手洗いです。コンパクトながらおむつ交換台も設置されています。
男性用の小便器です。いかにも昔ながら、、、の雰囲気が漂いますね。
洗面所はと言うと…、暖色系のランプが落ち着いた空間を演出。
カーテンはないのでお化粧直しなどはしにくいかも知れませんね。
車掌室
車掌室は4号車の指定席「uシート」の札幌方にあります。
785系「すずらん」座席表
クリックすると拡大画像でご覧出来ます。
785系NE-501・NE-502編成の特徴
特急「すずらん」で使用される785系の特徴は何といっても2・3号車間の連結部分ではないでしょうか。
乗務員室扉は埋められ、窓は残置されている、、、独特な光景ですが、、、
車内も独特で、こちらはデッキですが自動扉は設置されておらず、貫通扉は手動で開ける形に。
貫通扉を開けるといかにも先頭車の連結部分を通行できます。こういった体験ができる車両も少ないですよね。。。