2015年に行われた福島ディスティネーションキャンペーンに合わせ、既存の719系1編成を改造し、「走るカフェ」のコンセプトとしてデビューした「フルーティアふくしま」。
車両の老朽化に伴い、2023年12月をもって運行を終了する予定の同車をご紹介いたします。
「フルーティアふくしま」とは
車内で堪能していただくオリジナルスイーツに使う「FRUIT(果物)」と、
JR東日本「のってたのしい列車」>「フルーティアふくしま」ページより引用
この列車の基本コンセプトである「カフェ」をイメージさせる「TEA(お茶)」を組み合わせて命名しました。
車両のシンボルマークもこのコンセプトをわかりやすくデザインしています。
「走るカフェ」がコンセプトで、車内では福島の有名店がプロデュースした福島県産フルーツなどを使用したオリジナルスイーツ2品と福島県産品を使用したフルーツジュース1本がセットとなった「スイーツセット」が提供され、ホットコーヒー・ホットティー・アイスコーヒー・アイスティーはおかわり自由です。
外観
車体は赤瓦や黒漆喰壁、明治・大正時代の西洋モダンが織り成す独特な街並みと雄大な自然との調和を表現した塗装になっています。
車内
2号車 (クモハ719-701)
2号車が座席スペースで、定員は36名。4人掛けボックスシートが6組、2人掛けボックスシート4組、1人掛けシート4席で構成されています。
車内は明治・大正時代の近代建築、会津漆器の持つ豊かな質感をイメージしたデザインが採用されています。
窓側に傾けられた座席は景色とともにスイーツを楽しんでもらうための配慮でしょうか。その分、通路側のテーブルスペースが狭くなっているほか、テーブルにはドリンク置きとして窪みも設けられています。
2号車入口すぐそばには窓側に向いた1人掛け席も。4人掛け、2人掛け同様ゆったりとしたソファが用いられています。
テーブルにはオリジナルのランチョンマットが敷かれており、こちらは持ち帰ることもできます。
1号車 カフェカウンター (クシ718-701)
1号車はカフェカウンター車両で定員は設けられていませんが、カウンターシートがあり、スイーツを頂いたあとはここでのんびり過ごすこともできます。
「アイスコーヒー」「アイスティー」と「ナチュラルミネラルウォーター」はドリンクバーでここカフェカウンターから持っていきます。
ホットコーヒーは「BONMAC」から抽出されており、しっかりとした味わいのコーヒーが楽しめます。
始発駅スイーツ提供前には、「TOHOKU EMOTION」みたくずらりとスイーツが並びます。
トイレ
トイレは1号車に1か所あり、温水洗浄便座「ウォシュレット」が装備されています。
洗面所
トイレの向かいには、手洗い・洗面所がありペーパータオルも装備されています。
パウダールーム
トイレのすぐ隣には「パウダールーム」があり、お化粧直しなどをすることもできます。しっかりティッシュが置かれているあたりさすがですね。
車内販売
スイーツの提供が終わると、カフェカウンターで車内販売が行われます。
始発駅乗車時にはなかったボードが掲出されています。
- しゅわりん 500円
- 福島夢ワインシードル 700円
- ピーチエール 720円
- シードル2021スウィート 1,550円
- ヴァン デ オラージュ シャルドネ 2021 樽熟成 3,200円
- ヴァン デ オラージュ メルロー 2020 2,750円
ドリンクのラインナップは以上のとおり。
さらに、「フルーティアふくしま」オリジナルグッズとして、ボールペン・巾着・クリアファイル・赤べこが売られていました。
- フルーティアペン 1,300円
- フルーティア巾着 1,400円
- クリアファイル各種 550円
- フルーティアオリジナル赤べこ 8,800円
2023年8月乗車時メニュー
左から「もものジュレぷりん」「ももとピンクグレープフルーツのパンケーキパフェ」「福島産桃のジュース」。
「もものジュレぷりん」は、字のごとく、プリンの上部にももの甘さを閉じ込めたジュレが載せられており、さっぱりとした味わい。
「ももとピンクグレープフルーツのパンケーキパフェ」は、ふわっとしたパンケーキの上部に桃が載せられ、くどくない甘さの仕上がりに。
ピンクグレープフルーツが爽やかな酸味で楽しめます。
パフェの最下部にはゼリーもあり最後まで楽しめます。
メニューは毎月変わりますので、詳しくはJR東日本「のってたのしい列車 ポータル」よりご確認ください。
「フルーティアふくしま」は2023年12月引退予定
老朽化に伴い、「フルーティアふくしま」は2023年12月に引退が予定されています。
現在旅行商品での予約もなかなか取りづらい状況が続いていますが、最後まで無事に走り抜けてほしいですね。