2022年3月のダイヤ改正で定期運行から撤退し、ツアーなどの臨時列車で運用、その後2023年秋ごろに完全引退が予定されている小田急の特急ロマンスカーVSE(50000形)を使用して、2022年1月5日に小田急線全線を走破するミステリーツアーが開催され参加してきましたのでご紹介いたします。
旅の始まりは小田原駅
JR側の改札口には大きな提灯が飾られている「小田原駅」。こちらのJRではなく、小田急の小田原駅にてツアーの受付を行います。
9時頃より受付開始らしいですが、到着したのは9:10頃。既に列になっていました。
ツアー受付後、、、改札口の入場は10:15~10:30頃に実施と。
「え、、、まだ1時間あるやん。何したらいいん…」という状態に。
時間調整に伊豆箱根鉄道大雄山線に乗車
時間調整ですることではありませんが、、、伊豆箱根鉄道大雄山線に乗車。
ちょうど、赤色の塗装の車両でした。
小田急線をくぐり…
飯田岡駅で下車してまだ戻ります。
途中の飯田岡駅で下車。
すぐに戻る形にはなりましたが、伊豆箱根鉄道大雄山線はICカード乗車券が利用できるので便利ですよね…。
復路は普通の…と思いきや、「謹賀新年」のヘッドマークが取り付けられた車両でした。
ツアーの入場が始まる頃には行列が
小田原に戻ってきて、用を足したりしていたら、なんと列が…。
そんなに急いだところで…とも思いますが、、入場の列ができていました。
ここでお酒を買い込みVSEの入線する7番ホームで待機します。
60000形「MSE」の「はこね」号の後ろ4両の切り離し時、、、
切り離しでも大盛況という…さすがはツアーがあるだけありますね。
待機している間にお隣にリニューアルされていない「EXE」が。
残り1本らしいですが、、、コロナの関係でリニューアル改造工事は一旦止まっているのでしょうか…。
さきほどのMSEの「はこね」のうち、切り離された後ろ4両は回送となり引き込み線へと入っていきます。
本日のツアーの主役「VSE」が入線してきます。
さきほどの「はこね」の回送が出発したあと、ツアーの主役「VSE」が入線してきました。
ちょっと強引ですが「小田原駅」の駅名標、電光掲示板の「団体専用」と、「VSE」の表示を絡めてみました。
電光掲示板には「団体専用」の文字が。なにか他に文字等々があれば…よかったんですけどね。
「VSE」の乗降口にあるLED式表示器には「特別団体専用」の文字が。団体列車であることを示してくれます。
乗車したのは5号車。ツアーの参加客にロマンスカーの特別急行券を模した座席票が配られました。
ミステリーツアーは小田原を発車。一路東へ向かいます…
小田原駅の方々からのお見送りを受けてVSEは、7番ホームから新宿方面へ発車。地味に珍しい光景ですよね。
さて、今回の全線走破のミステリーツアー…、小田急線は、「小田原線」「江ノ島線」「多摩線」の3線しかなく、出発が「小田原」、到着が「唐木田」と…ある程度は検討がつくミステリーツアー。全然ミステリーじゃないですよね…。
早速「足柄」で小休止。
東名高速道路では「足柄」を聞いたことがある方もいるかも知れませんが、こちらは小田急線の「足柄」。ここで、後から来る電車に道を譲ります。
特急列車が道を譲るのもツアーならではですよね。
譲ったのは各駅停車もありました。
足柄駅発車時には、乗務区の方々のお見送りがありました。こういう演出は普通に嬉しいですよね。
大雄山線の上を走行
先ほど乗車した「大雄山線」を跨ぎます。ちょうど列車が停車していましたが、、、赤電の色と謹賀新年ヘッドマーク取り付け車でした。いい組合せですね。
定期運行の「VSE」とすれ違い
VSE同士の離合。この光景も2022年3月ダイヤ改正で見れなくなる…そんな気がします。
富士山が「ちょこっと」見える…アナウンス
快晴のときは富士山が見える…そんな素晴らしい区間ですが、、、、雲にかかっているのでちょこっとしか見えませんでした。
そんなときでも、乗務員の方は機転を利かした…そんな放送を行っていました。
突然始まる抽選会
突如として始まった抽選会。オリジナルグッズなど、、、景品として頂けるんですが、ちょっと早くないですか…?まだ、新宿にも着いていないのに楽しみを最初に使っちゃっていいんですか…?と思いつつ、抽選は号車・座席番号を読み上げるスタイル。
そして…
なんと、、、「小田急トラベルオリジナルエコバッグ」が当選しました。
ここんところの引きの強さに驚いていますが、、しっかりしているエコバックですね。大事に使わせていただきます!
鉄旅アンケート
小田急トラベルのツアー初参加な筆者。アンケートの回収が11:45までと。。。
アンケートの記入はだいたい帰る間際じゃないのかなぁ…とも思ったり…。
とはいえ、「5.本日乗車のスタッフへのお願い&質問コーナー」があり、道中で紹介していくようなスタイルが取られたので致し方ない…のかなぁと。
千歳船橋駅新宿方の「立石建設本社ビル」に映るVSE
小田原から乗車した特急ロマンスカー「VSE」の団体専用列車は、新宿に向かって走っていました。
ちょうど、この前後で行程の発表があり、「小田原→新宿→片瀬江ノ島→新百合ヶ丘→唐木田」を走行すると。まぁ、妥当な線ですよね…。全然ミステリー感ない…
そして、千歳船橋駅を通過してすぐ、進行右手(海側)にある「立石建設株式会社」の本社ビルがガラス張りとなっていて、映るよ~とご紹介。
こういったご紹介を乗務員がしてくれるのが嬉しいですね。
地下区間探検ツアー
地下区間となる梅が丘~東北沢間を、車内の照明を消してトンネルの工法や、過去に駅があった部分などを車内から探検するツアーが開催。これが意外と面白かったんですよね。。
車内の照明が消され、、、
地下区間に入ると、トンネル内の照明で車内が時々照らされる程度の照度に。
そしてそんななかでトンネル内の構造をアナウンスとともに探検する…そんなプチツアーとなりました。
トンネルを抜けると、、また明るい光景になりました。
南新宿にある「小田急トラベル 首都圏営業センター」からお手振り
ちょこっと隙間から…ですが、ツアー列車通過時間にスタッフの方がお手振りをしてくださいました。嬉しいですよね。
新宿に到着。折り返し片瀬江ノ島方面へ向かいます。
新宿に到着しました。椅子を各自で回転させて片瀬江ノ島方面へ向かいます。
昼食のお弁当は、とんかつ まい泉の「ごちそう海苔弁当」
新宿で、弁当とお茶の積み込みがあり、配られました。とんかつまい泉のごちそう海苔弁当です。
結構茶色い…ボリューミーなお弁当です。
煮玉子、銀鮭塩焼、さつまいも甘露煮、切干大根、漬物、おかか海苔御飯がある他、
揚げ物類は、エビフライ・ヒレひとくちかつ・ポテトコロッケでした。
ボリューミーで大満足。そんなまい泉のお弁当を車内で頂きました。
小田急クイズ
新宿→片瀬江ノ島間では、お弁当と乗務員・本社員が考案した「小田急クイズ」が実施。
環境にやさしいQRコード読み取り方式で「Googleフォーム」が採用されていました。
問題としては、、、
- VSEのVは何の略?
- VSEのデザインを担当した、デザイナー岡部憲明氏が生まれた年は?
- VSEの天井の高さ
- VSEの座席は窓側に少し傾いていますが、何°傾いている?
- VSEはSEから数えて何代目のロマンスカー?
- 現在パンフレットスペースになっている場所は、就役当初は何の用途で使われていたか?
- 運転席には他形式にはない「六角レンチ」が搭載されているが、何に使うためか?
- 巡回している車掌を運転士が呼び出すボタンがあるが、そのボタンを押すとどうなる?
- VSEがレールのつなぎ目を通過したとき「ガタン」と音がするのは何回?
- VSEの運転席にあり、GSEの運転席に無いものは?
以上、10問が出題されました。なお、私は、、、半分の50%の正答率でした。。まだまだですね。
これの答え合わせが行われていました。
クイズより: 巡回している車掌を運転士が呼び出すボタンがあるが、
そのボタンを押すとどうなる?
ここにある、小田急ロマンスカーの「ロゴ」が赤く変わると呼び出すボタンを押したときの動作だそうです。
乗客にはわからないように、、、でも知らせたい…すごくよくできてますよね。
藤沢駅では列車の立体交差と離合
ちょうどE257系の特急踊り子が通過していきました。
新型車両5000形の快速急行が藤沢駅入線待ち状態でした。。。
片瀬江ノ島駅に到着。残るは…多摩線です。
日中の江ノ島線に展望のロマンスカーが入ること自体が稀ですので貴重ですよね。ここで来た道をまた新百合ヶ丘まで戻ります。
この日のための記念撮影ボード
記念撮影ボードを持って添乗員が回ってくださいました。この日のために制作された物です。すごいですよね…
相模大野で江ノ島線の往復は終了。
相模大野に到着し、江ノ島線の旅は終了しました。
そして、相模大野駅では江ノ島線からの快速急行をホーム変えてまで運行する…この日のためのダイヤです。
小田原線・相模大野→新百合ヶ丘
相模大野まで来ちゃえば旅はあと少し…
鶴川で通過待ち
鶴川駅では通貨列車の待ち合わせがありました。
やってきたのは…70000形「GSE」。
ロマンスカー展望車の並びがホームからは撮影できた…ということですね。
新百合ヶ丘からは多摩線で唐木田へ
新百合ヶ丘で再度進行方向を変え、多摩線の終点、唐木田を目指します。
小田原線の電車と並走。後ろ向きでの走行ゆえの撮影も
このような構図が簡単に撮れるのも、座席が進行方向と反対側のためできたこと。1000形の更新車でした。
車内では担当した乗務員のお別れの挨拶があり、、、、
ツアーの終点、唐木田に到着
VSEが唐木田に停車している光景は、、、試運転ぐらいでしょうか。
このような構図で撮れるのも、唐木田ならではかと思われます。
改札を出てツアーは終了
唐木田駅、実は初めて降りました。なんだかどこかのどかな雰囲気。そんな駅でツアーは終了しました。
ツアーの良かった点・イマイチな点
良かった点
- 小田急線全線走破
- 展望車プランも設定された「VSE」「GSE」の使用。(発売後にVSEの引退発表)
- 弁当がまい泉の「ごちそう海苔弁当」とちょっぴり豪華
- 車内チャイムも複数種類聞けたり、普段見れないモード(表示類など)があったこと
- 普段の乗務員の見えない努力を大きく紹介したり、乗務員の気持ちや考えなどが紹介されたこと
- 消毒や黙食への注意喚起等withコロナ対策
イマイチな点
- 添乗員の目立つ私語と放送装置を使用した業務連絡の多さ、雑さ
- 4時間半の乗車にもかかわらず、外の空気が吸えないので実質軟禁状態
- 支給されるのは弁当とお茶(ツアー募集要項に記載はあったものの有事のときどうなるのか)
- 車内販売準備室が残置されているので、こういうときにグッズや車内販売を販促の方にやってもらえばすごく売り上げにつながりそう
小田急トラベル・小田急電鉄がwithコロナの状況下でいかにやれるか模索しながらのツアーだったので、、、もちろん手探りな部分はあるとは思いますが、、もうちょっとうまくできたんじゃないかと思います。
とはいえ、楽しませていただいたことには変わりはないですし、今後ももっといいツアーに参加したいですね。