JR東海が身延線などで運用されていた165系急行型電車の置き換えを目的に、中長距離普通電車から特急列車まで使用できるように設計され、1995年10月にデビュー。1996年から東海道本線にも使用されるなど、3両編成と短い編成で増結・解結を行い運用が行われています。
現在と過去の運用
現在運用中
- 特急「(ワイドビュー)ふじかわ」
- 特急「(ワイドビュー)伊那路」
- ホームライナー(沼津・静岡・浜松)
- 一部の普通列車(浜松駅~豊橋駅間・沼津駅~熱海駅間・駒ケ根駅~天竜峡駅間・天竜峡駅~飯田駅間)
過去の運用
- 特急「東海」
- 快速「ムーンライトながら」
外観
先頭部のみ鋼製とし、白色で塗装、先頭部以外の車体はステンレスで無塗装となっています。
先頭部貫通扉には、ヘッドマークが掲出されています。
車外には字幕式の行先表示器が装備されています。
普通列車での運用時は行先のみが表示されます。
車内
373系は全車モノクラスでグリーン車はありません。
紫色のモケットが少し豪華な雰囲気を醸し出しているかも知れません。
座席はシートピッチ970mmと最近では窮屈さを感じたりも。
肘置き部にインアームテーブルを装備しています。また、前席部足元には、フットレストが装備されています。
970mmでも快適さ向上が図られています。
ヘッドレストのリネン部には、ホームライナーの乗車整理券を差すためのチケットホルダーも設けられています。
普通列車での運用も想定されていたため、デッキと客席内との仕切り扉はありません。
また、車端部には4人掛けのボックス席「セミコンパートメント」席が設置されており、イベント列車での使用時には、展示スペースとなっていたりも。。
特急列車での運用時は、その車両号車が自由席でも「セミコンパートメント」部分は、指定席になるようです。
セミコンパートメント席の座席間隔(シートピッチ)は、リクライニングシートよりもちょっと広め。
このセミコンパートメント席はリクライニングこそしないものの、快適に過ごせそうですね。
車内情報表示装置は、313系や383系などと同タイプを使用。
共通化することでコストを抑える方法ですね。
トイレ・洗面台
トイレ・洗面台は、1号車(4号車)に集約されています。
客室との仕切りのないデッキは、すぐそばに大きめの乗降扉があり
2号車側に向かって左側に車いす対応トイレ、右側奥に男性用小便器と洗面所があります。
運転台
大きな曲面ガラスが採用されたことにより、この列車にも「ワイドビュー」の名がつけられています。
左手ワンハンドルのマスコンは、どことなくJR東日本タイプと似ています。乗り入れていたこともあり、うまく合わせていたのでしょうか。
乗務員へ運転支援用のタブレットが配布されているのか、運転台につけられています。
意外とあっさりとした構造です。
座席表
この373系の特徴の一つとして、窓の配置が途中で変わるところがちょっとした特徴。
1号車の7番列、2号車・3号車の9番列の座席は1列に1枚の窓となり、他の座席は2列1枚の窓の割り当てです。
2号車の1・2・16・17番、3号車の1・2番席はセミコンパートメント席です。
また、トイレ設備は1号車に集約されています。